女性に非情な日本的経営 6
こういうエリートたちは、仕事に時間もエネルギーも集中させられていますから、地域や家族との結びつきは弱くなり、帰属する唯一の集団は職場だけとなってきます。
だから、彼らは辞令一本で日本国中どこへでも、時には地球の裏側に勤務を命ぜられてもそれに従うのです。
見れば見るほど、日本的な経営は人情の機微をつかんで巧妙に組織されています。
これは一朝一タに誰かが思いついてつくったというよりも、山本7平氏が『日本資本主義の精神』などで述べているように、江戸300年の間にじっくり培われ、すでに日本人の血肉となっている倫理にもとづいた組織なのです。
しかし、この日本的組織を女性の立場からみるとどうなるでしょうか。
一転してこれは非情な組織であるといわねばなりません。
日本的な組織の中で市民権を得るには、女性であることはほとんど絶望的だからです。
まず、出生を受容してもらうことが困難です。
はじめから組織の中に入れてもらえないのです。