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2010年09月 アーカイブ

女性に非情な日本的経営 6

こういうエリートたちは、仕事に時間もエネルギーも集中させられていますから、地域や家族との結びつきは弱くなり、帰属する唯一の集団は職場だけとなってきます。


だから、彼らは辞令一本で日本国中どこへでも、時には地球の裏側に勤務を命ぜられてもそれに従うのです。


見れば見るほど、日本的な経営は人情の機微をつかんで巧妙に組織されています。


これは一朝一タに誰かが思いついてつくったというよりも、山本7平氏が『日本資本主義の精神』などで述べているように、江戸300年の間にじっくり培われ、すでに日本人の血肉となっている倫理にもとづいた組織なのです。


しかし、この日本的組織を女性の立場からみるとどうなるでしょうか。


一転してこれは非情な組織であるといわねばなりません。


日本的な組織の中で市民権を得るには、女性であることはほとんど絶望的だからです。


まず、出生を受容してもらうことが困難です。


はじめから組織の中に入れてもらえないのです。

女性に非情な日本的経営 7

日本の組織においては、学校を卒業してある組織に入り、そこで20年、30年にわたって勤続するのが典型的な組織人だと考えられています。


有能な人間であっても、その組織に"生え抜き"ではない中途採用の人は普通はなかなか中枢まではいけません。


定期的に行なわれる新規学卒者の採用は、その点で重大な意味をもっているのです。


新生児がその家族に迎えいれられるように、新卒者は組織に迎えいれられます。


ここでは、白紙の状態の新入社員が求められます。


決して、すぐ即戦力になるような技術・経験をもった人が求められるのではありません。


さらに新入社員もいくつかのグループにわけられます。


古い日本的組織で一般的にみられるのは、本社(本省)採用と、出先採用の差でしょう。


一流大学卒業者が本社採用される率が大きいとはいえ、必ずしも100%重なるわけではありません。


出先採用の一流大学出より、本社採用の三流大学出身者の方が有利なのです。


それが徹底しているのが公務員の世界で、上級の公務員試験を通って本省採用されれば、出身大学はハンディキャップにはなりません。


性も問題になりません。


強力な試験制度が、その関門を通った少数の女性には有利に働いています。


民間の会社では強力な試験制度がないため、女性は採用時の関門を通り抜けることが難しく、それ以後も女性というハンディキャップがついてまわることと比較するならば、試験制度の女性に対する効用は明らかです。

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