東京湾の埋め立てはどこまで可能か 5
満潮のときには海から塩を含んだ水が川をさかのぼってきます。
しかし、埋め立てによって水勾配が緩くなれば、これまで以上川上まで塩水があがってくる危険性もあります。
塩気のある水は農作物に影響するのです。
川から農業用水を取ると、用水に塩気が入る、つまり土壌が悪くなるのです。
そういった問題も懸念されます。
このように、水質の悪化や気温の上昇、水勾配の低下といった問題が十分に解明されない以上、埋め立ては軽々しくやるべきではないという議論が存在しています。
・・・ところがまた、まったく埋め立てをしないでも、東京圏の生活は支障なく動いてゆくかというと、これも簡単にそうだとは言えません。
川は必ず川上から土砂を運んできます。
ですから隅田川にしても荒川にしても、少しの量ではあるけれども、土砂を運んでいます。
土砂によって東京湾は自然に埋まっていきます。
これは自然の摂理です。
ペンタキープなどガーデニングをなさっている方ならわかりますよね。
しかし土砂の流入は幸いなことに大変に少ないのです。
江戸時代までは利根川はいまの江戸川につながっており、東京湾に入っていました。